おはようございます。
今回は予定通り保栄茂グスクを紹介します。ちなみに保栄茂と書いて「ビン」と読みます、いわゆる難解地名ですね。
豊見城市保栄茂の公民館と県道七号線の間にありますが、今はグスク入り口の向かいに公園が出来ているので比較的分りやすいかもしれません。
標識にはなぜか保栄茂自治会、とだけ表記されています。集落で独自に作ったものなのでしょうか。
そう考えつつも、とりあえず森のほうへ向かってみます。
森の入り口辺りまで進むと郭だったのか、少し高くなっていて石段の跡があります。
奥まったところには拝所があり、「大正十四年」の表記がされています。
拝所の左側には、森へ入る道があり、そこへ入ります。
森の中は奇妙な岩があったりします。全体的に緑が濃いのか、やや薄暗いです。時々木漏れ日がある程度です。そこを進むと、コンクリで整備された道があります。
そのコンクリの道沿いに色々見えますが、まるで人工物のような形の岩と、その周りの石積み、どちらも蔦が表面を覆ってどう言う物か分りにくいです。石もとの辺りにも蔦が覆っていて足元が見えません。
とりあえず岩に近づこうと思い進もうとすると、近くでガサガサ聞こえたので慌てて後退します、色々言ってもやはりハブは怖いです。
その後は道沿いに進みます。道沿いでも墓のような見えたりします。
やがて少し開けた場所に石碑があり、近くに拝所もあります。
石碑は1988年まで幻と言われていた組踊「未生の縁(みしょうのえん)」での保栄茂按司の台詞を刻んだもののようです。「未生の縁」は田里朝直作で、保栄茂の若按司鶴千代と平良グスクの娘乙鶴が困難の末に結ばれる、と言う話のようです。
ちなみに平良グスクはここから北東の平良集落の丘の上にあるはずですが、以前見つけるのに失敗しています。
そんな石碑の前からは新しく作られた階段が伸びておりますので、そこを登ります。
そしてグスク頂部です。拝所がありますが見晴らしもかなりいいです。
多分左の写真が北西方向、真ん中が瀬長島方面、右は・・・分りません。
とにかく遮るものがありませんので、ほぼ全方位見渡せます。
ちなみにこのグスクに関する詳細は不明です。組踊も大体は創作ですから・・・ある程度史実を踏まえたものもあるでしょうが、こういった話の場合は何とも言えません。