今回紹介するのはうるま市具志川の「具志川グスク」です。
糸満にあったのと同名のグスクで、立地条件も似ております。
左の写真はグスク遠景、グスク全体が海に突き出た地形になっていて非常に特徴的です。
右側は標識です。側に菜園があり、おじさんが作業中でしたので、挨拶しながら入り口へ・・・
標識を過ぎるとゆるい上り坂です。少し進むと左側に大きくカーブします。真ん中と右の写真がその辺りです。
その道の右側には草木に埋もれた石積みがありました。
道の脇にあった石積みです。カーブした辺りから広がっていますが、草木に隠れて気づきにくいです。
しかも崩れているように見えますが、このグスクでは一番残っているように思えました。
坂を上りきってグスク内です。登りきった正面には拝所が見えます。
道の左側に僅かな石積みが見えます。
左の写真は拝所の左側にあった謎の空間、郭にしては狭いような・・・中央は拝所の右奥にあった郭と思える広場、そこに向かうと、左側にはさらに別の広場へ入れます。どうやらこのグスクは二つか三つの郭がつながる形になっているようです。
一番奥の広場、無造作に木が伸び放題です。
広場の境界には根石のようなものが、石積みか何かで仕切られていたのでしょう。
木々の間を通り抜けると金武湾が広がっています。崖ですので注意が必要です。
伝承によればこのグスクは初代安慶名城主、大川按司が次男の天願按司を派遣して築かせたと言う説と、二代目安慶名城主が三男をこの地に封じたと言う説があるようです。どちらにせよ安慶名グスク系の按司が居していたようです。
また伝説によれば、このグスクは大和から船に乗ってやってきた武士達によって滅ばされたのだとか・・・按司を滅ぼした武士達が船で帰る途中、ヤブチ島前方で急に海が荒れ船は沈んでしまったのだそうです。天気の良い日になると沈んだ船が浮き上がって良く見えたのだそうです・・・伝説ですが。
(参考-沖縄のグスクめぐり むぎ社 当間 嗣一著)